「理論」か「応用」か
キヤノンの研究所にいる友人から面白い話を聞いたことがある。1年ほど前の話なので、正確な表現ではないし、僕なりの解釈は入っているものの、キヤノンでは「理屈」よりも「現象」を重視するらしい。
例えば、デジカメでとった写真を早く液晶に出したいとする。その時、キヤノンでは理由は無くとも、いろいろ配置や素材を変えて実験をするらしい。すると、ある場合は早くてある場合は遅いという結果がなぜか出るそうである。その早い方を突き詰めていくという手法をとるそうだ。
これと同じように科学では解明されていないことは山ほどある。超伝導のメカニズムは解明されていないが、実用化に向けて様々な取り組みがされているし、睡眠の詳しいメカニズムはよく分かっていないが、人間寝なければいけないことはよく分かっている。
3月17日の朝日新聞夕刊に面白い記事が載っていた。「イオン液体」という物質があるらしい。イオンの代表格といえば食塩(NaCl)だが常温では当然結晶なのだが、摂氏800度まで熱すると液体になり(水に溶かすわけではなく)電気を通すようになる。食塩水に似た状態になる。
世の中には常温、空気中で液体の塩になるものが多く存在といい、これを「イオン液体」と定義している。。「常識を覆すことがたくさんある(西川恵子・千葉大教授)」イオン液体を実用化に踏み切る企業も出てきているという。身近なものではリチウムイオンにその技術が応用されているらしい。まさに、理屈より現象を優先している結果だと思う。
前出の友人は「だからノウハウが体系化されず、良くない」と言っていた。世の中で、理論か応用かとか、理学部か工学部かなんて議論がされているけれども、実用化を目指す中でのさまざまな実験を通じて、理論上分からなかったことに対する仮説が立つことも多くあるし、逆に理論をもとに発展する応用もある。共に共鳴しながら発展していくものなのではないだろうか。
実はこのサイトもmovable typeというツールを使っているのだが、最初はさっぱり分からず、実験の繰り返しをすることによって、その仕組みを理解した。その段階でマニュアルを読むと得る事がすごく多くなる。それとおんなじなのだろう。と無理やりまとめてみました。
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